【第199話】手術直前の腰痛・下肢痛の鍼灸と最強のセルフケアについて日本最大の鍼灸学会で講演しました!①
こんにちは😊
仙台市青葉区立町にある鍼灸院「はり処 愈鍼(ゆしん)」院長
鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師(国家資格・厚生労働大臣免許) の小泉です。
※当鍼灸院の感染症対策はこちらの「ゆしんの感染症対策について」に詳しく載せております。
さて、大変遅くなりましたが、先日2024年5月24日(金)~5月26日(日)まで仙台の仙台国際センターで行われた第73回公益社団法人全日本鍼灸学会学術大会宮城大会で症例発表と実技講演をしてきましたのでご報告です。
(院長が鍼灸外来を担当させていただいている東北大学病院漢方内科の先生方と。)
※写真は東北大学病院漢方内科フェイスブックページより引用させていただきました。
①症例発表
タイトル:【下肢神経痛に対し漢方治療と鍼灸施術の併用で効果を示した一例】
小泉直照1)3)、高山真1)2)
1)東北大学大学院医学系研究科 漢方・統合医療学共同研究講座
2)東北大学病院 総合地域医療教育支援部・漢方内科
3)はり処愈鍼(ゆしん)
【目的】西洋医学的治療の効果が限定的な腰椎椎間板ヘルニアに起因する下肢神経痛に対し、漢方治療と鍼灸施術の併用で効果を示した一例を経験したので報告する。
【症例】44歳、女性。主訴:左足首外側から腓腹中央までの疼痛。
【現病歴】X-3年の秋、突然左足の大腿部付近に痛みが出現。立位・歩行時に最も痛みが増強し、座位で緩和される。近医にて腰椎椎間板ヘルニアによる第1仙骨神経根症状と診断された。鎮痛薬や神経ブロックなどの保存療法を行ったが、一時的な治療効果しか得られず、手術を提案されたが、手術に対して患者本人が抵抗があり、疼痛改善を目的に東北大学病院漢方内科を受診。
【所見】身長 157.5cm 、体重 77.6kg 、BMI 31.3 kg/m2 、血圧 123/75mmHg 、脈拍 91bpm。立位・歩行時の痛みは VAS 86 mm であり、松葉杖を使用して歩行していた。脈診は沈でやや濇。
【経過】漢方薬処方(疎経活血湯・五苓散)開始と同時期に鍼灸施術を開始。症状は漢方医学的には瘀血・痰湿、西洋医学的には腰椎椎間板ヘルニアと仙腸関節障害の併存と考え、活血・袪痰、仙腸関節障害の緩和を目的に、両三陰交・足三里、左解渓・丘墟・陽陵泉・仙腸関節に刺鍼した。漢方治療に併用して鍼灸施術を2回施行後、歩行時の痛みが減少し、減量を目的としたエアロバイクを行うことができるようになった。3カ月間、計5回の鍼灸施術後には松葉杖無しで歩行ができ、体重が5 kg減少し、手術を回避することができた。
【考察】漢方専門医とカルテ情報の共有など緊密な連携を取ることにより、活血・袪痰などを目的とした漢方薬処方と、下肢神経痛と仙腸関節障害の緩和を目的とした鍼灸施術を行い、疼痛の軽減ができたと考えられた。また、これにより運動が行えるようになり、疼痛悪化要因である肥満への対処もできた。結果として相乗的に疼痛改善につながったと考えられた。
【結語】西洋医学的治療の効果が限定的な下肢神経痛に対し、漢方治療と鍼灸施術の併用が有効である可能性が示唆された。
※全日本鍼灸学会学術大会の抄録を改変して記載しております。
松葉杖無しでは歩くことができず、手術を勧められていた患者さまでしたが、無事に手術を回避して松葉杖無しで歩くことができるようになりました✨
鍼灸施術と漢方薬との相乗効果で、良好な結果を得られたという発表でした。
実技講演に関してはまた改めて書きます!
ヘルニア、脊柱管狭窄症などからくる腰痛でお悩みの方は、是非東北大学病院でも採用された当鍼灸院の上質な鍼灸施術をお試しください。
◎当院の公式lineからですと「ご予約・ご相談」承れます。こちらからどうぞ。
仙台市青葉区立町にある鍼灸院「はり処 愈鍼(ゆしん)」 院長
鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師(国家資格・厚生労働大臣免許) 小泉
○来院数が多かった症状(6月)
1位頭痛
2位腰痛(ギックリ腰 脊柱管狭窄症 ヘルニア)
3位肩こり(寝違え スマホ首・眼精疲労)
4位自律神経失調症、うつ症状
5位月経に関するトラブル・不眠症