【第21話】頭痛に対する鍼灸施術の講師をしてきました。
今回は頭痛に対する鍼灸施術の講師をしてきたのでそのお話です。
小泉の鍼灸施術の得意な症状に「頭痛」があります。
頭痛は日本人にとってありふれた症状で、日本人全体の約40%が頭痛持ちと言われています。
頭痛の種類としては、そのほとんどが頭や首、肩、背中などの筋肉が凝っていることが原因で起こる「緊張型頭痛」と、頭部の血管が拡張して起こる「片頭痛」に分けられます。
緊張型頭痛は主に頭や首などの上半身の筋肉の凝りですから、鍼やお灸で原因となる凝りを取れば症状は軽減します。
ただし、筋肉の凝りが起こる原因は、眼精疲労や運動不足などの生活習慣の事がほとんどなので、そちらについてもアプローチしていかないと真の意味では治りません。
また、片頭痛の場合も肩こりなどが原因の一つになっていることがありますが、施術はものすごく弱い刺激が必要な場合もあれば、しっかり刺激する必要があったりなど、片頭痛の患者さんのその日の体調に合わせないと、かえって逆効果になったりします。
こういった見極めから、実際の施術についてプロの鍼灸師の先生方を前にしてお話しさせて戴きました(^^)
ちなみに私が中学生の時に読んだ芥川龍之介の「歯車」という小説があります。
芥川龍之介が服毒自殺を図る直前に書いた遺稿の作品で、なかなか不思議な小説。夢中で読んだ記憶があります。
その後、大人になり、頭痛に対する施術の研究をするようになったときに、この「歯車」が片頭痛の前兆である「閃輝暗点」という症状の可能性があり、実は芥川龍之介は片頭痛患者だったが、この閃輝暗点が精神的な問題ではないかと恐れていたのが自殺の一因となった可能性があると知り、大変衝撃を受けました。
現代なら病院に行けば、片頭痛と診断されるのですが、この当時は片頭痛の概念も今ほど確立していなかった時代。
歯車と表現した閃輝暗点の後に起こる頭痛の描写が主人公を追い詰めていくのが小説にも書かれています。
現代でも頭痛の診断はついても長く苦しんでいる患者さんは大勢います。
心身ともに蝕んでいく頭痛。
鍼灸施術がその頭痛に対して非常に有効な方法と言うことがもっと世の中に広まっていってほしいと切に願います。
本日も最後までお読みいただき有り難うございました(^o^)
ではまた。